言葉を自分のものにする

━ 何でもない瞬間に、誰かが言った何でもない言葉。

その言葉の力を引き出せるかどうかは、自分次第なのです ━

 

運のいい言葉をキャッチできる人とできない人の違いには、その人の

感度や心構えが影響しています。

 

なぜ感度や心構えに差が出るかと言えば、やりたいことや夢があるか

どうかの違いがあるからです。

 

どうしてそんなことが関係するのかって?やりたいことや夢がある人

は、必ず壁にぶつかるからです。壁にぶつかると、その壁を乗り越え

ようとするからです。だから、夢などを持っている人は、言葉にも敏感

になるし、運のある言葉を拾おうとするのです。

 

運のある言葉を拾って、自分のものにするには、「これは!」と思う

言葉はすぐにメモすることです。

 

当たり前だけど、メモしないと、すぐに忘れてしまいます。何でもない

言葉だから、なおさらです。

 

運のいい言葉を本当に自分のものにするためには、アクションを

起こすことがとても大切です。

 

「そうだ 京都、行こう。」というキャツチコピーがあります。

 

このコピーは多くの人が知っているけれど、他人事のように聞き

流している人と、「あっ、これ、私に言っている」と思って、実際に

京都に行ってみる人がいます。

 

前者は自分の言葉になっていないけれど、後者はしっかり自分

の言葉にしている。「これだ!」と思う言葉に出合ったら、行動に

起こすことが大切なのです。

 

僕は30代のときに「 縄文時代の人の寿命は30歳 」ということを

知りました。

 

そのとき僕は「じゃあ、僕はここまで生きてこられて、ラッキーじゃん。

30歳以降は本来、オマケの人生なんだから、これからは好きな

ことをして生きよう」と思いました。

 

「 縄文時代の人の寿命は30歳 」という言葉を自分に引きつけて

考えたのです。出合った言葉を単に知識として覚えるだけでなく、

自分に引き寄せて考えることも大切なのです。

 

 

PHP 中谷 彰宏 「 運が開ける言葉 」より