大金が手に入ったらお裾分けしよう

せっかく運命の女神が微笑んでくれて、大金を手に入れても使い方を

間違うと大変です。ドイツで宝くじを当てて76万ユーロ(日本円で1億

円以上)を手に入れた男が、5年後に泥棒に入って捕まりました。

当選してすぐに仕事を辞め好きにお金を使った結果、無一文になって

いました。パンを買うお金欲しさに盗みに入って捕まったそうです。

せっかくの幸運が不幸の種になってしまいました。

 

アメリカで3億1490万ドル(約363億円)の宝くじに当たった人がいま

す。ところが彼が宝くじに当たったことを知ると、多くの友人が借金を

申し込んできました。ほとんどの友人が一度お金を貸すと返してはくれ

ませんでした。そこで友情は終わってしまいました。友情のはかなさや

友人の行動に嫌気がさして酒びたりになると、それに奥さんが愛想を

尽かして出て行ってしまいました。また孫娘は誘拐騒ぎに巻き込まれ

て、学校に行くことができなくなりました。そして、悪い友達と付き合う

ようになりやがては麻薬中毒になって死んでしまいました。

 

だから宝くじに当たらない方が良いとか、お金持ちにならない方が良い

とか、そういうことを言っているわけではありません。宝くじに当選する

のは特別なプレゼントをもらったようなものです。これを独り占めして

全部自分のために使おうとすると、悪いことばかり起こってきます。

こんなことにならないためには最低でも何割かを良いことに使わなくて

はなりません。それも、当選を知って寄附を求めてくるようなところは

それだけで失格です。本当に人の役に立つことに使うべきです。

 

あるお寺が1億円の宝くじに当選したそうです。なんとこのお寺は

当たった1億円を全額寄附してしまいました。それ以来宝くじに当たる

御利益があるお寺だと、観光バスでたくさんの人が来るようになった

そうです。このお寺では既に1億円以上のお賽銭があり、毎日大勢の

人が押しかけて今でもお賽銭が増え続けているそうです。

 

棚ぼたで予期せぬお金が儲かった時は、そのうち何割かでも良いから

世の中の役に立つことに使ってください。予期せぬ良いことが起こる

かもしれませんよ。

 

坂井 優基 著 「 パイロットが空から学んだ運と縁の法則 」 より